森の健康診断の調査の概要

 間伐遅れの人工林は一見すると緑豊かですが、中に入ってみるとうっそうとして光が差し込まないため、地面にはほとんど植物がなく、土がむき出しになっています。こんな林では雨の水滴にたたかれて土が流れ出し、木の根がむき出しになって、大雨で土砂崩れが起きる危険性があります。そのため間伐を進め、林の中に光がさしこむようにして、植生の改善を図ることが必要です。

 人工林の地面をおおう植物が増えると、土が雨の水滴にたたかれなくなります。植物の根がくさったり、それを分解する動物が動くことでできる、土の中の小さな穴が増えて、水がしみこみやすくなります。また、林内の植物の種類や量が増えると、生態系のバランスがよくなるとともに、根の張り方が複雑になって、土砂崩れの危険が少なくなります。

 人工林の間伐をすすめれば、林内にさまざまな植物が茂るようになり、水源林や防災林としていい状態になります。しかしまだ、以下のことがわかっていません。

  • 実際のところ、どの程度の人工林が間伐遅れなのか?
  • どの程度間伐すれば、どのくらい他の植物が生えるのか?
  • 間伐の効果は、林の立地や成長具合によって変わるのか?

 林の中の植物の種類数と量は、林の中の明るさや地質、標高などによって変わります。林の中の明るさは、木の本数や太さ、高さ、斜面方位などによって変わります。
 そこで、簡単な方法で林の植物調査を行い、植栽樹の本数や太さ、斜面方位、地質や標高などとの関係を確かめて、林の中の植物を増やす効果的な管理計画を考えるのが「森の健康診断」です。

森の健康診断は植生調査と混み具合調査から成り立っています。

【植生調査】
 植栽木以外の植物や立地、地表面の状態など植栽木以外のことを調べる調査で、25屬寮喫形の枠内で行います。
 項目

  • 標高
  • 斜面の方位と傾斜角
  • 高さ1.3m以上の植栽木以外のすべての木の胸高直径(地面から1.3mの高さの幹直径。この直径から円の面積、断面積を計算します)
  • 種数
  • 被覆率(0?20%、20?40%などと5段階評価します)
  • 草と、高さ1.3m以上の植栽木以外の木の種数
  • 被覆率(0?20%、20?40%などと5段階評価します)
  • 落葉層(地表面の、落ちた葉や枝の形が残っている層)の被覆率(3段階評価します)
  • 腐植層(落葉層の下の、落ちた葉や枝が細かく分解した層)の被覆率(5段階評価します)

【混み具合調査】
 植栽木の大きさや本数を調べる調査で、100屬留瀑發嚢圓ぁ⇔咾虜み具合を評価します。
 項目

  • 高さ1.3m以上のすべての植栽木の胸高直径(地面から1.3mの高さの幹直径。この直径から円の面積、断面積を計算します。ヒノキやスギの林では、断面積が1haあたり50岼幣紊世伐疚であるとする基準があります)
  • 上層樹高(上層木の高さ)
  • 平均樹高(平均的な胸高直径の木の高さ)
  • 相対幹距(樹高と本数密度の比で、ヒノキやスギの林では17〜20%なら適正、14〜17%なら過密、14%以下なら超過密と判断されます)
  • 形状比(幹直径と樹高の比で、75〜80以下なら健全ですが、80?90を超えると風雪害に弱く危険とされています)

* 図はいずれも「間伐材新聞」より転載、一部改変

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